2012年4月15日(日)、YouATスタッフの小田と住田の両名は神戸で開催された「起業応援フェスティバル」に出店しました。

YouATの新事業である「字天」漢字デザインサービスがテーマでした。
コピーライターの小田が、会場におられた17名の起業家の方々にその場で「新ことば」を考案・贈呈いたしました。

以下に、当日考案した「新ことば」を簡略に紹介申し上げます。
永樗」は、梅田みどりさんへ。

これから、Web上で自分の作品を展開する事業を目指しておられると言います。
いやしの空間を、ネット上で作っていきたいとか。
住んでみたい土地は?という質問に「三重県」と答えられた。意外な土地名に、その理由をお尋ねすると、緑の多い土地として憧れがある、と答えられる。森林の中の伊勢神宮が、梅田さんの好きなイメージということです。同様に、高野山もまたお好きだとか。そういえば、お名前が「みどり」でしたね。当然、自分に近いイメージの字もまた、「木」でした。

木々の緑にお名前からして縁があり、ご自分もまた木々の緑を好まれる。彼女のいやしの空間とは、緑のイメージに彩られることでしょう。

それで、「新ことば」を選定しました。

「永樗(えいちょ)」

-吾に大樹あり、人これを樗と謂う。

『荘子』逍遥遊篇の一節です。
樗(ちょ)とは、ゴンズイの木のことだと言われています。巨木に成長するが、材質がもろくて実用には使えない。荘子のライバルである恵子(けいし)は、だからこの木は役に立たないのだ、と言いました。しかし荘子は、役に立たないから人に斬られずに巨木となることができる。その樹の下でゆっくりと休む楽しみを思いたまえ、と恵子の心の狭さを笑いました。

何かの役に立たせる木というよりも、ただそこに生きて立っていることに価値がある、そんな木の生命。
永い時間を生きる巨木のイメージは、きっとみどりさんの目指すところに合うだろうと思い、「永樗」と書かせていただきました。

(つづく)

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